香港生活備忘録
2026 年 3 月に東京から香港へ移って以降、自分自身が困ったこと、調べたこと、人に教えてもらったことを少しずつまとめています。 香港で生活・観光される方の参考になれば幸いです。情報は私が体験した時点でのものです。
1. 渡航前の準備
日本の銀行口座とデビットカード
ソニー銀行+デビットカードがとても便利でした。外貨預金が香港ドルに対応していて、香港ドルの残高があれば海外事務手数料なしでカード決済できます。ただし、これは日本を出る前に用意しておく必要があります。
日本の携帯回線
私は日本の回線(楽天モバイル)の海外ローミングと現地回線をデュアル SIM で利用しています。海外ローミングは通信が日本経由で出ていくため、日本の回線として使えます。
各種 AI サービス
香港の回線からは利用できない AI サービスがあります。例えば OpenAI・Anthropic はサポート対象地域に香港を含めていません。Gemini は使えます。
なお HKUST の構成員であれば、大学が提供する生成 AI サービス(ITSO の案内)を香港から VPN なしで利用できます。
2. Octopus カード(八達通)
香港に来る前に準備したいのが Octopus カードです。公共交通機関(MTR、バス)はもちろん、コンビニ、スーパー、ファストフード店、自動販売機など、ほぼあらゆる支払いに使えます。
物理カードは香港国際空港の到着ロビーや MTR 駅で入手可能ですが、iPhone をお使いの方は「Octopus for Tourists」が便利です。香港に住んでいない方でもダウンロードして使うことができます(香港の携帯電話番号不要)。物理カードは駅のチャージ機、セブンイレブンのレジでの現金チャージが基本ですが、携帯アプリなら日本のクレジットカードからチャージ可能です。
一方、香港で生活している人向けには別のアプリ「Octopus」があります。こちらは香港のクレジットカードや FPS(Faster Payment System)でチャージ可能なため、余計な手数料がかかりません。
押金(デポジット):物理カードの発行には残高分に加えて HK$50 のデポジットが必要です。カード返却時に返金されます。このデポジットのため、残高が不足しても −HK$50 までは利用可能です。
3. 生活スタート情報
空港から市内への移動
Airport Express(機場快綫)が速くて確実です。空港駅から終点の香港駅まで約 24 分、約 10 分間隔で運行しています。始発は空港発 5:54、香港駅発 5:50、終電はどちらも 0:48 です。
現地の携帯電話(SIM)
香港の携帯番号は実質必須です。銀行の SMS 認証、FPS の登録、Octopus アプリの登録などが香港の番号に紐づきます。
私は中国移動香港(CMHK)のプリペイド SIM「MySIM」を使っています。セブンイレブンで買えて、4G 版はカード代 HK$38、以後 30 日ごとに HK$43 で自動更新されます。内容は本地データ 60GB+本地通話 5,000 分です。
香港では WhatsApp が事実上の標準です。友人・同僚だけでなく、レストランの予約まで WhatsApp で完結することが多いので、着いたらまずアカウントを作っておくとよいです。職場でも事務スタッフや同僚との細かいやり取りは WhatsApp で来ます(正式な連絡は大学のメールです)。
LINE は香港ではほとんど使われていません。香港側の連絡先とは WhatsApp になります。中国本土の相手とのやり取りには WeChat が使われます。
HKID(香港身分證)の申請
香港に長期滞在するには HKID が必須です。 申請は 入境事務處(Immigration Department)のオンライン予約システム経由で行います。
- 事前予約:オンライン予約必須(飛び込みは原則不可)。予約は数週間・数ヶ月先まで埋まっていることもあるため、VISA が取得できたらすぐに予約を取ったほうがいいと思います。ただし、こまめにチェックすると割とキャンセル待ちや新規増枠が出てきます。
- 申請場所:オンライン予約した会場で申請します。空き状況は会場によってかなり違います。
- 持参するもの:パスポート、有効なビザ。
- 住所:申請書に香港の住所を書く欄がありますが、住所を証明する書類は求められません。私はまだ家が決まっていなかったので、滞在中のホテルの住所を記入しました。
- 当日:写真撮影、指紋登録、書類提出。受領カードを受け取り、約 1 週間後に再訪してカードを受け取り。申請時に「本人が受け取る」を選んでおけば、カウンターではなく自動端末(自助領證服務站)で受け取れます。
- 受け取った後:空港などの e-道(自動化ゲート)が使えるようになり、出入境が非常に速くなります。就労ビザの非永久性居民でも事前登録なしで使えます(パスポートの携帯は引き続き必要)。
銀行口座の開設
給与を受け取るためにも、家賃や公共料金を支払うためにも、香港の銀行口座が必要です。
必要書類:HKID、パスポート、住所証明、在職証明書。(※ HKID の申請前または申請受領書しかない段階では口座開設は逆に大変になるのでお勧めしません。)
HKID を取得した後であれば、開設は非常にスムーズでした。私は HSBC を選び、手続きは 1 時間もかかりませんでした。ただしデビットカード・ATM カードは郵送なので、実際にカードで支払えるようになるまでは数営業日かかります。
口座維持手数料については、「HKID があると優遇される」というより「HKID がないと手数料がかかるようになった」というのが実態です。HSBC One の場合、香港身分證の保持者は低残高手数料が免除ですが、2026 年 1 月 1 日以降に新規開設した非保持者は、資産の合計が 1 万 HKD 未満だと月 100 HKD がかかります。
口座ができたら FPS(轉數快)が非常に便利です。個人間の送金は手数料無料で、家賃の支払いにも、Octopus アプリへのチャージにも使えます。
その他のメモ
- 支払い手段:Octopus・現金はほぼどこでも使える。Alipay や WeChat Pay も普及している。クレジットカードが使えるかはお店による。
- コンセント:BF タイプ(イギリス式、3 本足)。
- 言語:大学やホテル、役所や銀行では英語が通じる。local なお店では Cantonese(広東語)または Mandarin(標準中国語)しか通じないことも多い。
4. 香港観光情報
行ってみて楽しかった観光スポットを紹介します。
- 西貢(Sai Kung):TKO(將軍澳)からバス 792M でアクセス。シーフードが有名で、街中に海鮮レストランが並ぶ(後述の Hung Kee Seafood Restaurant など)。一応ビーチもあるが、潮干狩り向けの浅瀬といった印象。
- 清水灣(Clear Water Bay):TKO からミニバス 103M でアクセス可能な静かな海岸エリア。特に Clear Water Bay Second Beach(清水灣第二灣泳灘) はとても綺麗だった。
- 香港ディズニーランド(大嶼山):日本に比べて空いていて、ゆったり楽しめた。乗り物のラインナップは日本と似ていても、随所に違いがあって、それを比較して楽しむのがポイント。HKID 保持者(香港居民)向けの割引がある(内容は時期による)。
- オーシャン・パーク(南区):現地の人がよく勧めるテーマパーク。遊園地・水族館・動物園が一体となっている。ちょっと古さは感じる。
- M+ / Hong Kong Palace Museum(西九文化区、現代美術・故宮文物)
5. 美味しかったレストラン・バー
個人的に印象に残ったお店を記録しています。随時更新予定。
飲茶・広東料理・シーフード
- Hung Kee Seafood Restaurant(洪記海鮮酒家)(西貢、シーフード):自分たちで気軽に注文できて楽しめた海鮮店。コンファレンス・ディナーで現地の人と訪れた際には、とても豪華な料理が出てきた。
麺・粥・ローカルフード
- 誉居(Praise House)
- 翠園(Jade Garden)
バー
ローカル食材・季節のもの
- マンゴー:貴妃芒(簡体字では「贵妃芒」)という品種が美味しいと聞いて試したところ、実際とても美味しかった。
- ドリアン:シーズン中はスーパーや果物屋に陳列してあり、100m 先からでも匂う。